12月議会
福岡空港・博多港の軍事利用許さず、 気候危機打開、中小企業支援求める
日本共産党の堀内徹夫市議は、2023年12月12日に福岡市議会の一般質問に立ち、板付米軍基地・福岡空港周辺住民の監視や博多港の軍港化など岸田政権が進める「戦争できる国づくり」への協力を拒否すること、気候危機打開に向けて民間事業所に役割を果たさせる仕組みをつくること、インボイス対応やゼロゼロ融資の返済で困難を抱える中小・小規模事業者への支援を強めることを求めました。
政府は、米軍基地や自衛隊の基地周辺などに暮らす住民を調査・監視し、必要があれば土地・建物の利用を制限する「土地利用規制法」上の「注視区域」に板付米軍基地・福岡空港の周辺等、市内数か所を指定しました。また、博多港を自衛隊等の船が自由に使える「軍港」にするための「特定重要拠点港湾」の選定が狙われています。堀内市議は、福岡の街が軍事拠点にされようとしており、このままでは有事の際に敵の攻撃対象になると指摘。市民の命と財産、権利を守る立場で「戦争する国づくり」につながる全ての協力要請には応えないという明確な態度を示すべきだとただしました。市長は「市民生活の安全を確保する」と言いながら協力しないとは明言せず、市民の命と権利を守る立場を投げ捨てました。
気候危機打開に向け、福岡市は2030年度に温室効果ガス排出量を50%削減する目標を掲げています。しかし、その計画の中身は2030年までには実現が困難な新技術を前提としたもので、しかも排出量の多くを占める民間事業所の努力をあてにしています。堀内市議は民間事業所に市の2030年度目標に見合う削減計画を持たせ、それを市と協定として結び、実施状況を市民に知らせる仕組みを作るべきだと提案。新技術に頼る現計画を抜本的に見直し、現在の技術で計画実行をすすめ、民間事業者を動かすためにインセンティブ制度などもつくって、行政が責任を持つ仕組みにすべきだとただしました。市長は新技術に固執し、計画見直しに背を向けました。
10月からインボイス制度が始まり、市内の中小企業・小規模事業者の困難は大きく増しています。それに加えコロナ禍において実質無担保無利子で融資を受けることができた「ゼロゼロ融資」の返済がはじまったことで更なる苦境に陥っています。堀内市議は「登録したら納税、登録しなくても別の理由をつけられて仕事が減る」などのインボイスをめぐる苦しい実態を突きつけ、インボイス制度をやめるよう国に求めるとともに、ゼロゼロ融資の借り換えができるように融資制度を作って金融機関には柔軟な対応を求めるよう要求しました。また、市として予算も確保して中小企業を救う施策を提案すべきだと迫りました。市長は、中小企業の振興は大事と言いながらも「スタートアップ都市作り」「観光MICEの振興」など、従来の政策に固執する姿勢を見せました。
以上