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生活交通の確保とホームドア設置を、 同和偏重改め「部落差別固定化法案」に反対せよ

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福岡市議会の2015年度決算特別委員会の総会質疑が行われ、2016年10月6日、日本共産党の堀内徹夫市議が、生活交通の確保や鉄道のホームドアの問題、「人権・同和」施策の問題を取り上げました。

南区の柏原2丁目は坂道が急で最寄りのバス停から遠く、生活交通条例の定める「生活交通不便地に準ずる地域」ですが、「地域主体」での支援の要請が市に出されていないという理由で、市から何の支援もありません。

堀内市議は、この地域の高齢化が進み、町内会で月に1回、買い物支援のバスを走らせているが、こうした自主的な努力では対応しきれず、毎日の買い物や病院通いが困難に陥っている実態を告発。屋形原3丁目でも同様の実態が生まれており、住民待ちの姿勢ではなく、市が積極的に地域に入り声や実態をつかみ、支援をすべきではないかとただし、条例の見直しも求めました。

さらに、南区の長住、屋形原・花畑・若久、柏原、皿山地域から、南区役所などの公共施設が集中する大橋地区への西鉄の直通バスが非常に少ない問題を取り上げ、負担の重い乗り換えではなく、直通バスを増便するよう西鉄に求めよと迫り、住宅都市局長は「西鉄へ要望していく」と答弁しました。

また、区役所など公共施設へのアクセスは住民の権利であるとして、近隣自治体が公共施設を循環するコミュニティバスを走らせていることを紹介。市の責任による地域循環バスの実施検討を求めました。

鉄道のホームドアについては、全駅に設置されている地下鉄では転落・接触事故がゼロなのに、設置されていないJRや西鉄では5年間で97件も市内で起きていることが質問で判明しました。

堀内市議は、障害者団体などからホームドア設置に切実な要望が出されていることを明らかにした上で、車両のドア数やホームドアの重量などを理由にJRや西鉄が設置を拒んでいることについて、バー方式や軽量タイプのドアが開発・設置されていることを紹介。事業者に踏み込んだ要請をするよう求め、住宅都市局長は「全国的な研究を踏まえ事業者に要請する」と答えました。

福岡市の「人権」施策は、「人権教育・啓発基本計画」に基づいています。ところが、日本国憲法では31か条の人権条項があるのに、計画には表現の自由、内心の自由、生存権、請願権などの記述がどこにもないことが判明。福岡法務局の人権相談では「同和差別」は相談全体の0.2%しかないのに、市職員や教職員の研修、校区の人権尊重推進協議会などの学習会では、同和・部落差別問題が半分を占める企画もあるなど大幅に偏ったものになっていることが質問で明らかになりました。

福岡市の同和対策事業は2011年に終結しているにもかかわらず、計画が作られたのは2004年で、その認識のままでいることが同和偏重の大もとにあると指摘。抜本的な見直しが必要ではないかとただしましたが、市民局長は「特別対策の終了は影響しない」と同和偏重に固執する姿勢を示しました。

国会に提出された「部落差別解消法案」については、「部落差別」の定義がなく、「施策」「相談」「調査協力」などが自治体に課せられており、堀内市議は「誰かが主観的に『部落差別』だと認定すれば際限なく濫用を生む」「調査で新たな差別を掘り起こし、特別対策の復活となる」と厳しく批判しましたが、市民局長は「(法案は)本市の取り組みと異なることはない」とする驚くべき答弁を行いました。

堀内市議は、「解消法案」は事実上の「差別固定化法案」だとして、国に対して反対の意見表明をするよう求めましたが、市長は「国会の動向を見守っていきたい」として容認姿勢を示しました。

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