臨時議会
子育て世帯への臨時特別給付金などの拡充を、パソナへの委託やめ直営で支給せよ
政府は子ども1人に5万円の給付を決定し、来春に5万円のクーポンを支給することとあわせて10万円相当を給付するとしています。高島宗一郎市長はこの給付事業のための117億5000万円の補正予算案を提出しました。日本共産党福岡市議団の堀内徹夫市議は2021年12月1日、臨時議会で議案質疑に立ち、市長にただしました。
堀内市議は、低所得の子育て世帯では、収入が半分以上減った世帯が3割、収入がゼロになった世帯が1割以上いるとする民間の調査結果を示し、10万円では足りないのではないかと質問。低所得世帯に厚くするよう国に求め、市としても独自支援することを市長に求めました。
また、年を越せない困窮した世帯がいる中で、給付が来年3月末までかかるのでは間に合わないとして、遅くとも1月末までに給付を終えるよう手だてを要求しました。こども未来局長は、完了時期について「速やかに終える」と述べただけでした。
今回子育て世帯への給付に限定されていますが、コロナ危機によって市民の幅広い階層の生活・営業が傷ついています。堀内市議は低所得世帯全体、中小業者、学生などが支援を求めていると提起。国が予定している低所得世帯全体への給付は非課税世帯だけ、事業者への「事業復活支援金」も持続化給付金の半分、学生への給付金も全体の18%しかないものだとして、抜本的に拡充するよう国の求めることを提起しました。同時に、コロナで傷んだ市民全体に十分な給付をするよう市独自の支援を求めました。このやり取りの中で、観光文化局長は「事業復活支援金」について経済「額は適切に判断されている」と述べ、さらに総額が半分になっているのに「ひと月あたりでの額では(対象期間が異なる、前回の)持続化給付金を上回っている」という“珍答弁”を行いました。
堀内市議はこの事業が株式会社パソナに委託されていることを暴露。昨年の10万円の定額給付金の給付事業で仕事が間に合わず、1000人を超える市職員を動員してその尻拭いをする結果になったことに言及し、同じことが繰り返されるのではないかと指摘しました。昨年の事件については住民監査請求が起きていることも紹介しました。また、パソナからの再委託が可能であり、現場の労働者に実際にいくら賃金が支払われるかわからないことが質疑の中で判明しました。堀内市議は、パソナへの委託をやめ、直接雇用に切り替えて給付事業を行うよう市長に迫りました。こども未来局長は、1000人以上の市職員が動員されるという「ご指摘のような状況にはならない」と答えるとともに、直営にすると「募集・事業手続きに時間がかかる」と答弁しました。
市長は、これまでの市のコロナ対策施策を自慢するだけで、独自支援については言及せず、国に対しては「様々な機会をとらえて要望する」と述べるにとどまりました。
質問を終えて、堀内市議からコメント